ヒプノセラピー(催眠療法)トラウマについて
なぜ人はトラウマを乗り越えるのが難しいのでしょうか
人は、経験から受けたその時の自分の感情の反応が、大きければ大きいほど脳がその事を重要と考え、そうなった原因に注目するほど、脳がそれに対応し、スナップショットをとるようにくっきりとした記憶にして焼き付けます。
経験から得た感情は体と脳にエネルギーを与えます。それには、自分を勇気付けたり、幸せにするプラスのエネルギーを放つ良いものもある反面、自分を苦しめてしまうマイナスのエネルギーになってしまうものもあります。
マイナスのエネルギーで特に問題となるのがトラウマです。(命に関わるような経験からくるトラウマは生存本能からくる感情で自分を守るために強固となります。)
自分の毎日の生活の中で、トラウマになった経験と似たような出来事が起こると、脳と体の中で同じ科学反応を起こして、トラウマ経験で感じたものと同じ感情の信号を体におくります。
体はそれが送られると、何度でも極度の緊張状態やパニックに陥ってしまいます。
また、実際に自分に向けられた出来事ではなくても、トラウマ体験に似た事を見たり聞いたり、また、思い出すたびに体に負のエネルギーが流れ込んでくるのです。
体には、実際にまた危ない出来事が起こっているのか、それが、ただ思考が生み出したことによって発生している感情なのかの区別がつきません。つまり体はその感情を感じる度に同じ過去のトラウマ経験を自分が生きていると信じているのです。
また、それらの経験が、「また、自分はパニック状態になってしまうのかも知れない。」などと、思考に影響を及ぼします。その思考が同じ感情をうみ、その感情がまた同じように思考に影響を与えると、その人はその神経回路を太くしてしまいます。
このような一連の流れは一瞬で起こるプログラムとなって、トラウマの悪影響から逃れられなくなり、乗り越えることを難しくしまうのです。
トラウマへのヒプノセラピー(催眠療法)
1 穏やかなカウンセリング
トラウマになる経験をすると、自分や自分を取り巻く社会への見方が大きく揺るがされたり、変化することがあります。カウンセリングでは侵襲的なことはせず、どのようにトラウマ経験をとらえているのか、どのようにご自身が向き合っていきたいのかを整理してセラピーの方向性を決めていきます。
2 感情を深く読み取り、回復のポイントを見つける
知らぬ間に抑制されている感情や、本来は感じる必要のない感情(罪悪感や後悔など)などの存在をくみとって、クライアント様固有の”引っかかり”である回復のポイントを見つけます。
3 ヒプノセラピー セッション
トラウマになった過去の経験に戻り、トラウマ体験がなぜ起こったのか、原因はどこにあるのか、その経験によって自分がどう変わったのか、何が回復を妨げているのかを感じ取られている感情を元に起こっている出来事を状況に合わせて変化、または上書きしていきます。
状況を変化させることでできる、新しい解釈の仕方で感じられる感情が変わります。クライアント様の心の動きを見極め、ご自身を取り戻していけるようにセラピーを進めます。
4 セッション終了後
ご自身の心の動きを観察し、セラピーによってどのような変化が起こったのか確かめます。
トラウマの体験は、きっかけがあれば自分の体を恐怖の状態に設定し、意志とは関係なく体はパニックを起こしてしまいます。
トラウマになった経験に対して、セラピーでは、自分が本当はどうしたかったのか、どうなれば良かったのかを再体験して状況を変化させたり、上書きしたりすることでトラウマの連鎖を断ち切るのです。
潜在意識にはそれが事実かどうかの区別はなく、そのイメージを新しく与えることで癒しが起こり、人は本来のあるべき姿に戻っていきます。
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